今回新たにKindle本を出版したのですが、その具体的9ステップをメモしておきます。
これまでKindle本を2冊出版しているのですが、これまでは「Googleドキュメントで原稿執筆→epubファイルでダウンロード→Kindle出版」という風にかなり簡単な方法で出版していました。
ですが、この方法だと完成した電子書籍の見栄えが少し悪いので、細部まで綺麗に表示させるために、今回はでんでんコンバーターを使いました。
ステップ1:Googleドキュメントで原稿執筆
まずGoogleドキュメントで原稿を執筆します。
ステップ2:StackEditで編集
Googleドキュメントで作成した原稿を、オンラインテキストエディタ「StackEdit」を使って、太字強調や箇条書き、引用などを“でんでんマークダウン記法”で書き直します。
StackEditの特徴は次です。
- オンラインで執筆できる
- 自動保存される
- マークダウン記法が使える
でんでんマークダウン記法で書き直す
Googleドキュメントで執筆すると、太字や下線、色文字、引用(私の場合はテーブルを使って表現)などが簡単に書けるのですが、このままだと、でんでんコンバーターには使えません。
でんでんコンバーターがきちんと認識するためには「でんでんマークダウン記法」で、それらの装飾を書き直す必要があります。
でんでんマークダウンについては次を参照してください。
でんでんマークダウン記法は普通のマークダウン記法に似ています。※完全に同じではありません。詳しい部分は上記を参照して違いを認識した上で、編集します。
StackEditはそもそもマークダウン記法が使えるので、これを使って「原稿をでんでんマークダウン記法で装飾」します。
補足1:StackEditに直書きでも良いかも
マークダウン記法に慣れている場合は、最初からStackEditに書くのも良いと思います。その方が手間も省けます。
私は今回始めて、マークダウン記法に触れて、その便利さを体感しつつあるので、今このブログ記事もStackEditを使っているところです。
補足2:Typoraという便利なモノもあるらしい
マークダウン記法が使えるテキストエディタは色々あるようですが、その中でもTyporaというモノが便利なようです。
参考:どうしてみんなMarkdown書くときTypora使わないの?
普通のマークダウン記法ができるエディタの場合、StackEditのように左側にマークダウン記法で記入すると、右側にその結果が表示されます。
ですが、Typoraの場合はGoogleドキュメントのように1つに画面にマークダウン記法で文章を入力すると、それがそのまま自動で変換されるため、見た目がシンプルでわかりやすく執筆できるようです。
ステップ3:(やりたければ)default.cssをいじって、見た目を整える
これは「やりたいなら」ですが、私の場合、引用や見出し、行間がデフォルトのままだと気に食わなかったので、default.cssを編集してこれらを希望の形に整えました。
変えた部分は「見出し、引用、行間」の3つ。
デフォルトでは見出しに装飾がなかったので、一部の見出しの左端に黒のボーターを入れました。引用はデフォルトだとただインデントされるだけだったので、灰色のボックスで囲むタイプに変更。
default.cssを編集しないで(アップロードしないで)普通にepubに変換した場合は、行間は私好みでした。ですが、default.cssを編集してそれもアップロードしたところ、行間がかなり開いていたので、それを狭くしました。
本家のdefault.cssは次からダウンロードできます。
ステップ4:でんでんエディターに貼り付け→ダウンロード
StackEditで完成させた文章を全てコピーして、でんでんエディターに貼り付けます。
ダウンロードボタンがあるので、それを押してテキストファイルをダウンロードします。
ステップ5:Cnavaで表紙を作成
私の場合、Canvaを使って本の表紙を作成しました。
オンラインで利用できるし、直感的に簡単に画像を加工・編集できるので重宝しています。
サイズ:2,560 x 1,600px
Kindle本の表紙を作る場合、公式の推奨サイズは2,560 x 1,600pxです。
ですから、このサイズの画像をCanvaで作成します。
ファイル形式:JPEG
またKindle本の表紙画像のファイル形式はJPEGもしくはTIFFがありますが、「KDPは問題の発生しにくいJPEGを推奨」していますので、ファイル形式はJPEGで作成します。
ファイル名:cover.jpg
でんでんコンバーターでは「本の表紙画像」と「他のファイル(原稿のテキストファイル、本部内で表示させたい画像ファイル、etc…)」を合わせてepubファイルに変換します。
この時、本の表紙画像のファイル名はcover.jpgにしなければなりません。
ですから、Canvaで表紙画像を作り終えたら「JPEGファイル」形式でダウンロードして、ファイル名をcover.jpgにします。
ステップ6:でんでんコンバーターでepubファイルに変換→ダウンロード
そしたら、作成した「原稿、表紙画像、本文内に入れる画像、etc…」をでんでんコンバーターを使ってepubファイルに変換します。
1つのフォルダに全てのファイルを入れる
この時、ローカル(自分のパソコン)に保存してある、それらのファイルを「一括でアップロード」します。
次のファイルを全て“一括で”アップロードします。
- 原稿ファイル:○○○.txt
- 本の表紙画像:cover.jpg
- 本文内に表示する画像ファイル
- ○○○.jpg
- ×××jpg
- △△△.jpg
- etc…
- カスタマイズしたCSSファイル:default.css(本文内のデザインをカスタマイズした場合)
アップロードファイルを選択する画面で、ShiftキーやCtrlキーを押しながら選ぶと「複数ファイルを選択」することができるので、上記ファイルを全て一括で選択→アップロードします。

本の情報を入力
後は本の情報を入力します。
私の場合は次を入力しました。
- タイトル
- 作成者
他は変更しませんでした。
※私の場合は横書きで文章作成しました。
epubファイルをダウンロード
後はページ下部にある「変換」を押すと、epubファイルがダウンロードされます。
ステップ7:表示チェック
最後にepubファイルがきちんと表示されているか、チェックします。
私の場合パソコンがChromebookですので、表示チェックはGoogleの「Playブックス」を利用しました。
次を何度も繰り返して、修正部分を直して完成させました。
- Playブックスで表示チェック
- 修正点があればStackEditで修正→全文コピー
- でんでんエディターに貼り付け→テキストファイルをダウンロード
- でんでんコンバーターで全ファイル一括アップロード→epubファイルに変換→ダウンロード
- もう一度表示チェック
ステップ8:本の説明文を書く
次は本の説明文を書きます。
説明文に書いた内容
今回、私は本の説明文に次を書きました。
- 自己紹介
- 本の簡単な説明
- 注意事項
- 文字数
- 目次
#まず、簡単な自己紹介と、本を書いた動機などを書きました。
#次に本の簡単な説明。「この本には何が書かれているのか?」を一言で表すようなモノを書きました。
#また今回は健康を改善する内容でしたので、注意事項として「私は医者ではないこと」「実践する場合は自己責任で行うこと」を記載。
#文字数も書きました。ボリュームを期待している場合、認識に食い違いが起こらないように記載しました。
#目次を詳しく書きました。中身が見えない本を買う場合、目次は重要だと思いましたので「ネタバレになってしまう部分もあるから、正直書きたくないな・・」とは思いながらも、詳しい目次を記載しました。
説明文の作成にはWordPress記事投稿画面が便利
Kindle本の説明文には一定のHTMLタグが使えます。
このタグのみを使って、WordPressの記事投稿画面で、目次を作成します。
次にその記事をプレビュー表示して、そのページのソースをCtrl+Uで表示させ、該当部分をコピーして保存などしておくと良いと思います。
後はKindle本の説明文記入欄に、その「HTMLタグを使って書いた、本の説明文」をコピーして貼り付けます。
StackEditで書くのも簡単そう
今回は利用しませんでしたが、StackEditを使っても簡単ですね。
- StackEditを使ってマークダウン記法で目次作成
- 右上のアイコンをクリック→「IMORT/EXPORT」→「Export as HTML」→「Plane HTML」でプレーンなHTMLファイルをダウンロード
- Kindle本の説明文記入欄にそのHTML文書を貼り付ける
これだとかなり簡単に、HTMLタグを使った本の説明文が書けます。
ステップ9:Kindleに必要ファイルをアップロード+必要事項を記入
後はKDPに行って、「+電子書籍または有料マンガ」から、Kindle本を出版していきます。
アップロードするファイル
その際にアップロードするファイルは次の2つ。
- epubファイル(原稿)
- 本の表紙画像(jpg形式、サイズ:2,560 x 1,600px)
必要事項を入力
後は必要事項を入力します。
本の説明文の部分には先程説明したように「HTMLタグを使って書いた、本の説明文」を入力します。
後は、普通に入力していけば問題なくできるはずです。
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